目次
フルトレーラーって何?種類やセミトレーラーとの違いなど
トレーラーは、通常、トラクターによって引きずられる車両を指します。トレーラーという言葉は英語の “trailer” に由来し、引きずるものや追跡するものといった意味があります。トレーラーには主にフルトレーラーとセミトレーラーの2種類があります。
セミトレーラーは、トラクター(牽引車)が荷台を備えたトレーラーを牽引して移動します。セミトレーラーは、トラクターとトレーラーが連結されることで初めてトラックとして機能します。
対照的に、フルトレーラーはキャビンと荷台が一体化しており、単体でもトラックとして機能します。以下はフルトレーラーの基本的な寸法です。
上記の大型フルトレーラーは連結時の全長は現状21メートルが限度とされており、トラクターヘッドに荷台を取り付けることで、荷物を積むことができます。
さらに、フルトレーラーはトラクターとトレーラーを分離できるため、トラクター自体をトラックとして単独で使用することも可能です。
フルトレーラーの構造
フルトレーラーは上記に記載してある通り、荷重の支え方の違いによってドリー式とセンターアクスル式に分類されます。
一般的に、トレーラーとトラクターを結ぶために使用されるのは『ベルマウス型連結器』です。この連結器には、トレーラー側に連結棒である『ドローバー』の先端に取り付けられたリング状の連結部『ドローバーアイ』(ルネットアイ)があり、トラクター側にはピントルフックを上げ下げして連結と切り離しを行うための『カップリングボルト』という連結装置が備わっています。
運転席と荷台が分離
一つの貨物自動車の形態として、運転席と荷台が分離できる構造を持つ車両は、牽引(けんいん)自動車として知られています。このような構造の中でも、トレーラーが最も代表的なものです。
牽引自動車は、前部をトラクター(トラクターヘッド)、後部をトレーラー(被牽引車)として区別されます。
また、道路交通法の規定では少し分かりづらいですが、「牽引車」と「牽引自動車」の両方とも、トラクター部分(牽引する側)のみを指しています。
また、牽引される側の車両(車両総重量750kg超の要牽引免許車両)は「重被牽引車」と規定されていますが、道路交通法ではこの2つを統一的に指す呼称や用語が定められていません。
トレーラーとトラクターの違い
トレーラーとトラクターは一般的にどの車がどちらを指すのかを説明します。
通常、トレーラーはエンジンを搭載していないけん引される装置を持つ車両で、けん引するための装置を持つ自動車はトラクターと呼ばれます。
トレーラーはトラクターを接続する事により初めて走行することが可能になります。
トレーラーには様々な種類があり、追加の荷台として使用できるものや、戦車等が運べるようなものまであります。
トラックであれば、架装部分のようなものです。
フルトレーラーとセミトレーラーの違い
前述したとおり、トレーラーの中でもフルトレーラーとセミトレーラーがあります。
この2つの違いについては下記の通りです。
●フルトレーラー
・最低でも二軸を装備
・本体の重量をタイヤなどで支える
●セミトレーラー
・垂直荷重がトレーラーの車両総重量10%以上
まずフルトレーラーに関してですが、最低でも二軸を装備しており、車両に備えられているタイヤなどにより、トレーラー本体の重量を支えることができるトレーラーです。
次にセミトレーラーですが、連結装置がトレーラーの車両総重量の10%を超える垂直荷重を負担するトレーラーを指します。通常、一般的によく見かけるのはこのセミトレーラーとなります。
簡単に言えば、セミトレーラーのトラクターには荷台がないので、引っ張るのみになります。
一方トレーラーには荷台があるため、荷物を積むことが可能です。
セミトレーラーの連結時の全長は18メートルを上限としていますが、法改正によって例外も存在します。
(16.5mが一般的に多い)
さらに、フルトレーラーのトラクターにも荷台が取り付けられており、連結時の全長は21メートルが限度となります。
セミトレーラーとは異なり、フルトレーラーの場合はトレーラーだけを切り離し、トラクター単体で作業を行う事も可能です。
こちらはトラクターの方が長いので、連結部分が電車のような外形になります。
フルトレーラーの寸法
次にトレーラーの長さにですが、通行する道路によって変わりますが、フルトレーラーの場合だと前述のとおり最大で全長21メートルまでが認められています。
トレーラーの長さは運転手不足を解消することを目的として、長さの上限変更が2013年に実施され、フルトレーラーの長さは19メートルから21メートルに緩和されました。
今後はこの上限が25メートルまで緩和されるかもしれません。1人の運転手で10トントラック2台分の荷物を運べるようになるということになります。
連結全長の規制緩和
国土交通省は2016年4月に、「ダブル連結トラック」と呼ばれるフルトレーラーの連結を、これまでの21メートルから、25メートルに緩和する方針を発表しました。
これはドライバー不足の対策などを目的としており、1人の運転手で10トントラック2台分の荷物を運べることが大きな利点です。
平成28年の夏から、新東名高速道路で25メートル車の実証実験がスタートし、平成29年の年度末までに、導入に向けた条件が整備される予定です。
実験には、21メートルタイプのフルトレーラーに連結した車両と、25メートルタイプのセミトレーラーとフルトレーラーが連結した車両が使用されます。これらの実験結果をもとに、平成30年度から本格導入に向けた条件を整備し、実施予定です。
■ダブル連結トラックとは
ドライバー不足対策を主要な目的とし、平成30年から本格導入が予定されている、2つのトレーラーが連結された輸送車両です。
フルトレーラーの種類
次はフルトレーラーの種類についてです。
ドリー式とセンターアクスル式について説明していきます。
■フルトレーラーの種類
[1]ドリー式フルトレーラー
セミトラクターと同様、前軸台車(ドリー)にカプラーが装備されており、これにトレーラーを接続する形式の車両です。最初からドリーが付いた一体式と、一般的なセミトレーラーを連結するタイプも存在します。
セミトレーラーを連結するタイプのものは、ランディングギアが装備されており、ドリーを外すことによりセミトラクターでけん引出来ます。
また、牽引車・連結器の間とドリーと・レーラーの間の2箇所で曲がるために、後退することが難しくなっています。
加えて、ジャックナイフ現象・スネーキング現象などの事故に繋がりかねない現象も起きることがあるので、注意が必要です。
最近ではバックの際、ドリー・セミトレーラーの連結部分のターンテーブルを、専用ブレーキでロックしたり、電動タイプのリモコンを使用してドリーの角度を調整できるものも登場しています。
[2]センターアクスル式フルトレーラー
センターアクスル式フルトレーラーは、長いドローバー(棒連結器)があり、トラクターの後軸後部に連結するタイプです。
特徴は、荷台の中央付近に車軸が集められている点です。
ドリー式のような折れ曲がる部分がないことにより、連結器が1ヶ所のセミトレーラーとほぼ同じ様に後退することが可能となります。
また、事故に繋がるトレーラースイング現象が発生しやすいです。
ブレーキはドリー式と同じように、エアブレーキになります。
続いては名前が似ていますが、異なる構造のトレーラーなのでご注意ください。
・センターアクスル式フルトレーラー(ライトトレーラー)
ドローバー(棒連結器)があり、荷台の中央付近に車軸が集められているため、前述したセンターアクスル式に似ています。
また、荷重の10~20%が牽引車にも加わることになります。
ただし、これらの車両はエアブレーキを搭載していない前提で設計されており、そのためエア式ブレーキではなく、電気式または接近式の慣性ブレーキが使用されています。
トレーラーの総重量は一般的に3.5トン未満に制限されており、総重量が750kg未満の場合、慣性ブレーキの装着が必要でない場合もあります。
ドリー式
ドリー式フルトレーラーとは、前方にドリーという台車を備えているフルトレーラーのことです。なので、ドリー式フルトレーラーと呼ばれることもあります。
ターンテーブルのようにドリーが回転するため、トラクターが曲がる際、連動してドリーのタイヤも左右に曲がり、3連結になっているような感覚になるため、非常に運転が難しいと言われています
センターアクスル式と比較し、前軸と後軸が離れているために上手く荷重が分散されます。そのことがトラクターに荷重がかからないことに繋がっています。
センターアクスル式
センターアクスル式は、中央(センター)に車軸(アクスル)があるという意味になります。
つまり、中央に車軸があるトレーラーはセンターアクスル式フルトレーラーだと思って差支えないでしょう。
前述したドリー式フルトレーラーは、トレーラーの両端に車軸がついているため、車軸の位置で見分けるのが一番簡単だと思われます。
センターアクスル式のフルトレーラーには、ドローバー(連結棒)と呼ばれる長い接続部分が備えられており、トラクター側のピントルフックという連結器を用いて、トラクターとドローバーを結合する仕組みが採用されています。
走行中には、エアブレーキ用のエアホースやウインカーランプなどに電力を供給するために、電源ケーブルの接続が必要です。
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物流におけるフルトレーラーの利点
●フルトレーラーの魅力
・1人しかいなくても多くの荷物を詰める
・トレーラーを降ろすことにより輸送費が安くなる
・トレーラー部分に重量税は発生しない
まず、トレーラーとトラクターが別々に分かれている事で、同じ燃料の量でも、より多くの荷物を運ぶことが出来ます。
加えて、フェリーでの輸送時はトレーラーだけを下ろせばいいので、陸上を迂回して荷物を届けるような大回りをするよりも、輸送時の費用を抑えることができます。
また、トレーラー部分には重量税が掛からないというメリットもあります。
大量輸送する際の作業の効率化について
フルトレーラーは、その大容量の輸送能力により、作業の効率を向上させる優れた手段となっています。荷物を一度に多く積むことができることは、特にドライバー不足の問題に対処する上で有益です。しかしこれだけでなく、フルトレーラーの利点はさらに広がっています。
現代においては、地球温暖化や都市部の大気汚染など、多岐にわたる環境問題が存在しています。したがって、運転において「環境に優しい運転」がますます重要視されています。
トラック運送業界では、年間約1,650万キロリットルもの大量の燃料が使用されています。これによって発生するCO2排出量は、地球温暖化の主な原因の一つです。この課題に対処するためには、燃費向上だけでなく、自動車の効率的な利用が必要です。
ここで、フルトレーラーの活用が注目されます。大容量の輸送により、一度の運送で多くの荷物を届けることができ、その結果としてトラックの往復回数が減少します。これにより、燃料の使用が削減され、CO2排出量が低減します。つまり、フルトレーラーの使用は、効率的で環境に優しいトランスポーテーションの一環と言えます。
コスト削減(人件費など)
トラック運送業界は、従業員に対する依存度が高い労働集約型の分野であり、人口減少や高齢化が進むと、適切な労働力の確保が困難になる可能性があります。
総務省の調査によれば、平成25年時点でトラック運送業に従事する人数は総計で約187万人であり、その中で輸送および機械運転に従事する者は全体の45%に相当する約84万人でした。
国土交通省のデータによれば、トラック運転手の需要と供給において、他の産業との賃金格差が縮まらない場合、平成27年度には約14万人が不足するとの予測があります。
そのため、一人のドライバーが多くの荷物を運べるフルトレーラーは、人手不足対策にも有効な車両と言えます。
フルトレーラーの分類について、用途や積荷別に紹介
トレーラーと一言で言っても、一般的にはあまり知られていない事実として、実は様々な種類が存在しています。
皆さんが街中で見かけるトレーラーも、大体決まった種類だと思います。
じゃあでは、他にはどのような種類があるのでしょうか?
実際には、平ボディのような形状やダンプトレーラー、またはライトトレーラーまで様々なタイプが存在します。
下記で様々な形のトレーラーを順番に説明します。
平ボディ
まず平ボディタイプから紹介します。
平ボディは、バンやウイングタイプに比べ架装の重量が軽いので、その分荷物をたくさん運ぶことが可能です。
バンタイプと異なり屋根がないため、雨の時でも運搬可能な物が積まれます。
積載時と積載が無い場合で著しい重量差があるタイプのトレーラーは、高速道路料金を節約するために、エアリフトアクスルを搭載することもあります。
平ボディの荷台は「アオリ」と呼ばれる三枚のパネルで囲まれており、以下のように分類できます。
●アオリのパターン
・左右と後方が開く三方開き
・後方だけ開く一方開き
・左右がさらに二分割された五方開き
左右と後方が開く三方開き、後方だけ開く一方開き、左右がさらに二分割された五方開きなど、様々な形状が存在し、後方だけ開く一方開き以外のタイプでは、アオリを倒すことで平らな荷台が得られ、荷物の積み込みが容易になります。
これらのタイプは荷物の種類に制約なく対応でき、非常に便利です。
平ボディタイプは、荷台の使い勝手や設計の簡易性、そしてコストの削減が見込まれるため、軽トラックから10トンの大型トラックまで広く普及しており、人気を博しています。
また、金属製の枠組みを備え、綿やポリエステルの帆布を取り付けることで「幌」を使用できるのも、平ボディの特長の一つです。
ダンプトレーラー
続いてはダンプトレーラーです。
土砂を運ぶダンプトレーラーを街中でよく見かけることがあると思います。
ダンプトレーラーは、セミトレーラーやフルトレーラーが利用されています。
土砂を運ぶことができるダンプトレーラーは、1999年に規制が緩和されるまで利用が禁止されていました。
ダンプトラックの10t積みと比較し、ダンプトレーラーの積載量は18t弱積みと多めですが、普及はあまりしていないのが現状です。
理由としては、ダンプが使用される場所は足場の緩い工事現場が多いこと、足場が悪い場所でダンプアップをすると車両が転倒してしまう危険性があるからです。
誰しも車両が転倒してしまうような仕事中の事故は避けたいと思います。
このため、ダンプトレーラーの用途は、土石採取場からコンクリートプラントまでの原料を運ぶ際に利用される頻度が高くなっています。
ライトトレーラー
ライトトレーラーとは、キャンピングトレーラーなどの比較的軽量なトレーラー(別名:被牽引車両)の通称のことです。
もともと自動車に牽引させる目的で作られており、自動車と切り離すと自走はできません。
ライトトレーラーにはセンターアクスル式フルトレーラーが多く見られます。
大型トレーラーと比較すると簡単な主ブレーキが認められており、接近式や慣性式になっているケースが多いです。
連結装置も小型で簡易的になっており、垂直耐荷重はあまり大きくありません。なので、重積載に向けた大型貨物トレーラーとは別の存在と言えます。
運送業務に比べて、主に個人のレジャー活動が目的となる車両は、小型モーターボートや分解可能なグライダー、水上オートバイなどを輸送するために使用されます。また、キャンピングトレーラーも一般的な使用例となります。
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フルトレーラー運転のポイント
次は運転のコツ・ポイントについてです。
フルトレーラーは普通のトラックとは異なり全長が長くなるため、運転時の注意事項がたくさんあります。
●フルトレーラー運転のポイント
・前進時は車幅に注意
・右折時は大回りをして曲がる
・左折時はゆっくり曲がる
・バックの際は修正を小刻みに
例えば前進する際は、車幅に注意しましょう。
右折をする際は、片側1車線ずつの交差点なら問題はありませんですが、状況により右折した車線側の車を引っかけない様に、大回りをして右折をするのがポイントです。
左折の際は、内輪差に気を付けながらヘッド単体の時よりも深めに交差点に進入し、車輪が通過するラインを確認しながらゆっくりと曲がる必要があります。
しかし、トレーラーのオーバーハング部分が対向車線側へはみ出して旋回する形になるので、大回りをすると事故に繋がるので、注意が必要です!
そしてバックをする際、ハンドルを真っ直ぐにしてバックをしても、数メートル後退する際、左右どちらかに方向が変わってしまいます。
トレーラーのリア部が右に傾いたらハンドルを右にする、トレーラーのリア部が左へ傾いたらハンドルを左にする、というように修正を逆ハンドルで小刻みに行う必要があります。
フルトレーラーの運転時は、カーブ、バックが難しい事が分かったと思うので、次でさらに補足していきます。
1:バック
みなさんは、トレーラーでバックをする際は反対にハンドルを切ることはご存じでしょうか?
前述した通り、トレーラーの方向を変えるためトラクターの向きを変える必要がありますが、バックをする際のきっかけとして、トラクターの頭を振る向きとは反対方向にハンドルを回す必要があります。
また、トレーラーでバックする際は、以下のコツを実践しましょう。
●トレーラーのバックのコツ
トラクターのおしりを押すイメージ
ちなみに、関節が2箇所あるフルトレーラーの場合は、逆ハンドルではなく普通にハンドルを回します。
少しわかりづらいので気を付けましょう。
2:カーブ
次はカーブのコツについてです。
緩やかなカーブの時はあまり問題ありませんが、キツいカーブの場合トレーラーの内輪差が大きくなってしまうため、下記のような問題が発生します。
●カーブ時に発生する問題
-
・左カーブ時
- トレーラー前部がトラクターよりも外側にはみ出る
-
・右カーブ時
- トレーラーの内輪差の関係で、車の後輪が道路の内側に寄ってしまう
このような問題が起こるので、十分に速度を落としてからカーブに入り、ハンドル操作を行うよう心掛けましょう。
加えて、夜間や山間部など、道路が見通しの悪いカーブでは、対向車に十分な注意を払ってください。
対向車はトレーラーの寸法や動きに関する知識がほとんどないことを考慮して、運転に気を付けましょう。
3:車庫入れ
最後は車庫入れのコツについてです。
「真っ直ぐ下がっていったつもりが、少しずつ左右にズレる…」という経験はないでしょうか?
今回は真っ直ぐ後退する為の操作をお伝えします。
■トレーラーが左にずれた際修正する方法
1.ハンドルを左に切る
最初に、曲がってしまったトレーラーを、トラクターと一直線になるように戻します。
2.ハンドルを右に切る
一直線になるように戻したら、トラクターを反対の右方向に振ります。この手順で、トレーラーが目標のラインに合うように調整します。
3.ハンドルを左に戻す
ラインにトレーラーが合ったら、ハンドルを真っ直ぐになる前まで戻します。この時トラクターとトレーラーの折れ角を一定にする必要があります。
4.ハンドルを右に切る
ハンドルを切るタイミングが早いと左に、遅いと右にずれてしまうので、タイミングに気をつける必要があります。また、ハンドルを切りすぎても大きくずれてしまうので、切り過ぎないように意識しましょう。
5.微調整をする
ここまでの段階で、ライン上にある程度乗っているはずなので、トラクターとトレーラーが一直線になるよう調整します。微調整には細かいハンドル操作が必要です。
6.ハンドルをまっすぐにする
トラクターとトレーラーが一直線になっていても、タイヤはまだ真っ直ぐになっていないので、仕上げにハンドルを真っ直ぐにすれば、修正は終了となります。
今回はトレーラーが左にずれた場合の修正方法を紹介しましたが、もし右にずれた場合は手順を逆にすれば修正できます。
この方法を実践すれば、車庫入れもスムーズに行えるでしょう。
フルトレーラーの最大積載量
最大積載量は、自動車車検証において車両の積載能力を示す重要な指標であり、以下の式で計算されます。
最大積載量=車両総重量−車両重量−(乗車定員×55kg)
ここで、各項目の定義は以下の通りです。
・車両総重量:トレーラー全体の重量で、荷物を含みます。この基準は法律で規定されています。
・車両重量:キャブ、シャシー、架装、満タンのガソリン、ガソリンオイル、バッテリー液などを含む重量です。
・乗車定員:トラクターの場合、通常は2人です。
異なるメーカーのフルトレーラーにおいて、最大積載量は異なります。以下では、代表的なフルトレーラーを製造する企業として、日本トレクスと東邦車両の最大積載量に焦点を当ててみましょう。
日本トレクス
日本トレクス社のセンターアクスル式フルトレーラーは、車両の特性に基づいて最大積載量が計算されます。具体的な数値を用いて紹介いたします。
このフルトラクターの仕様は以下の通りです:
・車両総重量:24,980kg
・車両重量:12,370kg
・乗車定員:2人
最大積載量は以下の計算で求められます:
このフルトラクターの最大積載量は:
24,980kg−12,370kg−(2×55kg)=12,500kg
次に、フルトレーラー部分の仕様:
・車両総重量:17,130kg
・車両重量:4,930kg
・乗車定員:2人
このフルトレーラーの最大積載量は:
17,130kg−4,930kg−(2×55kg)=12,200kg
したがって、このセンターアクスル式のフルトレーラーは、トラクターとトレーラーを合わせて最大で24,700kgまでの荷物を積むことが可能です。驚異的な25トンの積載能力を誇ります。
東邦車輌
東邦車輌が注目を集める新型ドリー式のスマートウイングフルトレーラーは、東京モーターショーにも登場しました。以下はその主な仕様と最大積載量の紹介です。
新型スマートウイングフルトレーラーの仕様は次の通りです:
・車両総重量:19,610kg
・車両重量:6,810kg
・乗車定員:2人
最大積載量は以下の計算で求められます:
最大積載量=車両総重量−車両重量−(乗車定員×55kg)
したがって、この新型スマートウイングフルトレーラーの最大積載量は:
19,610kg−6,810kg−(2×55kg)=12,800kg
この革新的なトレーラーは、車両総重量に対して12,800kgまでの積載が可能であり、先進的な技術とデザインが融合された製品として注目を浴びています。
フルトレーラーの運転に必要な免許
フルトレーラーを運転するためには免許が必要となります。それは、牽引免許と大型免許です。
牽引免許
大型車両、特にセミトレーラーやフルトレーラーなどの牽引車を運転するには、正確には「車両総重量750kg以上の車両を牽引するために必要な免許」が必要です。この場合の車両総重量は、牽引するトレーラーなどの本体の車両重量と最大積載量を合算したものになります。
通常、フルトレーラーを運転するには、車両総重量が750kgを超えるため、牽引免許が必要となります。この牽引免許には第一種免許と第二種免許の二つの種類が存在します。一般的には、第一種免許が広く使われており、これを単に「牽引免許」と呼ぶことが一般的です。第二種免許は、主にトレーラーバスなど人を乗せた車両を牽引する際に必要な免許であり、日本では一般的ではないため、ほとんどの場合、第一種免許を取得することが一般的です。
大型免許
トレーラーを運転するために大型免許が必要な理由は、実はトレーラーを引っ張るトラクターのサイズに合わせて自動車免許が必要となるからです。
トレーラーのサイズに応じてトラクターのサイズが決まります。小型トレーラーには小型トラクター、中型トレーラーには中型トラクター、そして大型トレーラーには大型トラクターが必要となります。
特に大型トラクターを使用する場合、トラクターのサイズに応じて大型免許が必要です。現在、日本に存在するトレーラーのほとんどが大型のものであるため、大型トラクターでの牽引が必要となり、それに伴って大型免許の取得が必要となるわけです。
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