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マイクロバスの基礎知識を総まとめ!必要な運転免許も併せて解説

更新日:2024/04/12

今回はマイクロバスの基礎知識をまとめて解説します!マイクロバスが使われる場面や必要な免許、座席の配置や車種までが理解できる内容です。

 

 

マイクロバスの定員数と用途

まずは、「マイクロバスがどんな乗り物なのか?」「どんな用途に使われるの」?から解説します。

マイクロバスとは、 座席数が18席から22席程度のバス(正座席)ですが、 この数はあくまでも目安。

車両のタイプによっても席数は変わりますし、座席が17席しかない場合や補助席がない場合も。

 

短距離移動や送迎によく使われるシンプルなもの、観光用としてテレビやビデオ、カラオケやボトルクーラーなどが設置されたものとさまざまな種類があります。

タイプの多さから色んな用途で使えます。

他のバスと比べても価格や維持費がリーズナブルで経済的なところが、マイクロバスの最も大きなメリット。

大人数でイベントに行くときでも、レンタカーを借りるよりマイクロバスを一台借りた方が安く済むことも多いのです。

短距離移動時にも便利で、結婚式場や試合会場、駅や空港への送迎に利用されます。

マイクロバスの難点は、トランクがないこと。

乗車人数全員分のスーツケースなどを積むなら、マイクロバスより大きい小型バスか中型バスを依頼した方が安心です。

しかし、車両定員よりも少ない人数での利用なら、座席を減らして荷物を置けるので大丈夫です。

用途1:貸切で旅行に行ける

第一に挙げられるマイクロバスの用途は、旅行する時です。

メリットとしては貸し切りが出来るところです。

貸切バスでの旅行は自由に行程が組めて、プライベート空間を確保出来るのが最大の魅力です。

移動中にカラオケやゲームで好きなだけ盛り上がっても小さなお子さん達が騒いでも、ツアーバスのように他の乗客を気にする必要はありません。

■貸切旅行での利点

  • 自由に日程を組める
  • プライベート空間を確保できる

大勢での移動に使うなら乗車人数が少なくなる自家用車や、乗り遅れが心配な電車よりも貸切バスが絶対にお得です。

しかも、マイクロバスの大きさは人数的にピッタリという場合が多いのです。

具体的には、「会社の仲間内や友人同士の集まりだと観光バスはちょっと大きい」というケースが多いためです。

用途2:学校や会社などのイベントに使える

旅行以外のマイクロバスの用途は、学校や会社のイベントです。

学校のイベントなら部活の遠征試合や社会見学のときに便利です。

会社のイベントの場合だと新入社員の研修、企業視察や取材撮影や接待、は忘年会や新年会など。

そんな時にマイクロバスはピッタリです。

自家用でも家族旅行や冠婚葬祭、お子さんが学生さんならゼミやサークルでの合宿や部活の試合、大会などの送迎で活躍するでしょう。

■学校や会社などの使用時

  • 学校の場合→部活の遠征試合や社会見学
  • 会社の場合→研修や視察、取材や接待
  • 自家用の場合→家族旅行や冠婚葬祭

 

マイクロバスの規格

次はマイクロバスの規格について解説します。

マイクロバスとは中型自動車の枠内の大きさ(車両総重量が8トン未満、最大積載量が5トン未満 )の車体に、11名から29名までが乗車定員のバスを指します。

1970年以前の普通自動車規定に基づいた規格で、それまでは運転に必要な大型免許は不要でした。

1970年以降~2007年までは普通車の範囲内でも、定員規定によっては大型免許が必要になりました。

マイクロバスの車両を車両総重量5トン未満かつ乗車定員10名以下に改造して、普通自動車免許でも運転出来るキャンピングカーや街宣車等の車両は寸法や外観が一緒でもマイクロバスとは呼びません。

乗車定員

小型バスの規格は、道路交通法で以下のように定められています。

小型バスの規格

車両総重量 8t未満
最大積載量 5t未満
乗車定員 11人から29人

マイクロバスの乗車定員は最大で29人ですが、全てのマイクロバスで定員が29人ではなく、車種によって乗車できる定員数は変わってきます。

中型バス・大型バスの乗車定員

中型バスと大型バスの規格も確認します。

以下は貸切バスの場合で作成しています。

■各サイズのバスの規格

マイクロバス 定員29人以下 補助席5席程度 全長7m
小型バス 定員29人以下 補助席5席程度、
もしくはなし
全長7m
中型バス 定員29人 補助席なし 全長9m
大型バス 定員30人以上、
多くは50人以上
補助席7席前後 全長11m~12m

気になるのが、定員29人を境に大きく変わっている点ですが、その理由は高速道路の料金区分で30人以上だと特大車になる理由から。

43人乗りの中型もありますが、貸切バスだと滅多にありません。

高速道路の区分では小型バスやマイクロバスは中型車(一部大型の場合)、中型バスは大型車、大型バスは特大車と分けられています。

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小型バスの違い

マイクロバスと小型バスの違いはトランクルームの装備に関する点です。

マイクロバスのシート配列は通路を挟んで2人がけと1人がけですが、小型バスは両方とも2人がけ。

マイクロバスには補助席がありますが、小型バスにはほとんど設置されていません。

■マイクロバスと小型バスの違い

  • トランクルームの有無
  • シートの配列
  • 助手席の有無

ちなみに、レンタカー会社や旅行会社などは名称で区別する場合があります。

例えば乗客席の数が15名~20名程度のバスをマイクロバス、マイクロバスより車高が高く、高級な客席が付いた定員が21名~29名のバスをミニバスもしくは小型バスと呼んでいます。

 

マイクロバスに必要な運転免許

マイクロバスの運転に必要な免許ですが、1970年に行われた道路交通法の改正で、乗車定員が11人以上の車の運転には大型自動車免許が必要になりました。

改正に伴って大型自動車扱いになったマイクロバスですが、2007年に再度道路交通法が改正されてマイクロバスは中型自動車として扱われるように。

以下にマイクロバスの運転に必要な免許をまとめました。

■マイクロバスの運転に必要な免許

  • 8t限定なしの中型免許
  • 8t限定なし中型二種免許
  • 大型免許
  • 大型二種免許

中型免許・大型免許で運転できるマイクロバス

マイクロバスを運転する時には上記にまとめた免許が必要ですが、さらに運転できる免許があります。

1970年にマイクロバスが普通自動車から大型自動車に移行した時に交付されたマイクロバス限定免許です。

2007年の道路交通法改正後も中型自動車免許へ格下げされずに、マイクロバス限定の大型自動車免許として引き続き存続しています。

ちなみに、定員が29名以下でも中長距離の高速バスに利用されている3列シートの車両は、重量の点で大型自動車に区分されます。

園児送迎用のマイクロバスは幼児の定員数に2分の3を乗じた人数と、運転手や引率教員の合計が30人以上になる時に大型自動車になります。

■マイクロバスが大型車両となる場合

  • 3列シートの車両(重量による)
  • 園児送迎用(人数による)

この場合は中型免許では運転出来ずに大型免許が必要です。

普通免許を2007年6月1日までに取得した人は、道路交通法の改正以降は8トン限定つき中型免許保持者として扱われます。

8トン限定つき中型免許でマイクロバスを運転した場合、それまでは無免許運転になっていたのが免許条件違反となります。

普通免許でも運転できるマイクロバス

道路交通法改正前だと普通自動車免許で運転出来たマイクロバスですが、現在は一部の例外を除いて普通自動車免許でマイクロバスを運転出来ません。

普通免許でも運転可能だった名残りで、自動車教習所やレンタカー会社の中には、「普通自動車免許でマイクロバスが運転できる」と説明しているところがありますが、違反になります。

ちなみに、中型免許以降の視力検査は深視力検査というものに変わります。

旧普通免許から中型免許へ格上げになった人が中型免許の更新時に、万が一深視力検査に落ちてしまったら新普通免許に格下げになります。

 

マイクロバスの定員別座席レイアウト

マイクロバスで多いのは正席20席と補助席6席のタイプです。

シンプルな送迎タイプに内装をグレードアップさせた観光タイプも。

後部座席をたたんで荷物室が作れるマイクロバスも中にはありますが、あまりに荷物が多いと乗り切れません。

人数別・座席レイアウト表

座席のレイアウトや車内装備は車種やバス会社によってさまざま。

それでは、18人乗りと21人乗りでレイアウトを確認してみましょう。

■18人乗りの座席(補助席は除く)

  • 座席の列は6列
  • 入口側の座席の列は5列
  • 運転席側が2人掛け
  • 入口側は1人掛け
  • 最後尾は4人掛け
  • 補助席は5席

■21人乗りの座席(補助席は除く)
座席の列は7列
入口側の座席の列は6列
運転席側が2人掛け
入口側は1人掛け
最後尾は4人掛け
補助席は6席

基本のレイアウトはほとんど同じで、座席の列の数が違います。

車両の大きさの関係で運転席側だけ座席が2人がけになっています。

大型バスや中型バスは両方とも2列になっている車両が多いので、そこも違いです。

補助席にシートベルトがない場合の走行

2008年の法改正で、バスの後部座席にもシートベルトをつけることも義務になりました。

道路運送車両の保安基準では元々シートベルトが付いていない、シートベルトの装備義務がない席は、法規後であってもシートベルト着用の義務はありません。

折り畳み式の補助席やガイド席、非常口付近の座席などが該当します。

補助席へのシートベルト取り付け義務化

2016年に発生したバス事故を受けて、2016年11月には道路運送車両の保安基準が改正。 自動車の補助席へのシートベルト取り付けが義務化されました。

■補助席のシートベルト

  • 2008年の法改正時はベルトが設置されず
  • 2016年11月からベルトの設置義務付け

このため、今後製造される新車を中心に取り付けられ、2022年までには他の車両にも取り付けられます。(参照:国土交通省)

シートベルトを例外的に着用しなくても良いケースを以下にまとめました。

■シートベルト着用が例外となるケース

  • 2人掛けのシートに、12歳未満の児童などを座らせて3人掛けなどした場合
  • 負傷や疾病、妊娠などの健康状態によりシートベルトの着用出来ない人
  • 旅客である幼児(6歳未満)を乗車させる時
  • トイレなどの必要に迫られ席を離れる場合

 

マイクロバス車種一覧

さまざまな場所で活躍するマイクロバスは、旅行での移動や学校行事、部活動の送迎にとても便利です。

大人数を運べるだけではなく、車両幅が細くて小回りが効くのもメリットです。

ここでは、各自動車メーカーから販売されているマイクロバスをご紹介します。

トヨタ/コースター

トヨタ自動車から販売されているマイクロバスの「コースター」。

ビッグバン(1ナンバー)やキャンピングカー(8ナンバー)登録が多い車種で、よく見る使われ方としてはテレビ局のロケバスです。

日産のシビリアン同様に、コミュニティバス用として導入している国内事業者も存在しています。

日本での廃車後は、中古車として発展途上国へ輸出される車両です。

トヨタ/ハイエースコミューター

トヨタから販売されている「ハイエースコミューター」は、ハイエースを基に作られたマイクロバス。

乗車定員は15人で教習所などの送迎バスや幼稚園バスで使われています。

コミューターの運転には、中型免許(8トン限定を除く)か大型免許が必要です。

日産/シビリアン

日産自動車が1971年から販売している「シビリアン」は、マイクロバス型の自動車。

以前発売していたエコーが前身のシビリアンは現在3代目で、スマートで洗練されたスタイルが人気です。

いすゞ製のディーゼルエンジンを搭載していましたが、新長期排ガス規制(平成22年規制)に適合しなくなったためディーゼルエンジンを廃止しました。

マイクロバスの中で唯一、ガソリンエンジンだけのラインナップになっていることが特徴です。

日産/キャラバン

日産が製造している「キャラバン」は、キャブオーバー型のバン(1・4ナンバー)に、コーチと呼ばれるバス(2ナンバー)、ワゴン(3・5・7ナンバー)などで販売されています。

トヨタのハイエースと競合車種で、いすゞ自動車にOEM供給もされています。

ガソリンエンジンとディーゼルエンジンが用意されているので、お好みのエンジンを選んでください。

日本から香港やタイ、シンガポールやオーストラリア、ニュージーランドへ向けて輸出されていて、海外ではURVAN(アーヴァン)で販売されています。

ちなみに、フィリピンやマレーシア、アフリカ諸国では現地生産されています。

三菱ふそう/ローザ

「ローザ」は中型自動車に入るマイクロバスで三菱ふそう製造です。

海外でも作られているマイクロバスは主に路線運行ですが、日本では個人や法人が送迎やイベントで使う事が多いのです。

さまざまな需要に応えるようにローザは用途によって使い分けられていて、ホテルや旅館、自動車教習所、社員旅行などでも活躍します。

いすゞ/ジャーニー

いすゞ自動車の「ジャーニー」は現在4代目で、1993年にいすゞが乗用車の製造から撤退したので、日産・シビリアンのOEM供給車になっています。

2008年にディーゼルエンジンモデルが登場しましたが、2010年には廃止されて現在はガソリンエンジンのみ。

エンジンは古い型式なのですが、ポスト新長期排出ガス規制や九都市低公害車に適合しているため、ディーゼルエンジンより車内の騒音が低く抑えられます。

日野/リエッセⅡ

トヨタ自動車から販売されているコースターのOEM供給車となる、日野自動車の「リエッセⅡ」。

日野自動車はトヨタの連結子会社で、以前製造していたリエッセをトヨタへOEM供給していました。現在はその逆の形です。

リエッセⅡとコースターは基本構造や装備が同じです、が、エンブレムに違いがあります。

基本設計は1992年で少し古いですが、マイナーチェンジを繰り返しているので装備や環境面は現代に合ったモデルです。

 

レンタカーで多く採用されているマイクロバス

マイクロバスのレンタカーは乗車定員が29名以下、総重量が8トン未満かつ車両重量が5トン未満、中板2ナンバー要件かつ全長7メートル未満という要件が付加されています。

■マイクロバスのレンタカー

  • 乗車定員が29名以下
  • 総重量が8トン未満
  • 車両重量が5トン未満
  • 全長7メートル未満

レンタカー以外の車両には適用されないので、上記の中板2ナンバー要件を満たしていて、全長が12メートル未満なら「わ」ナンバー以外の中板2ナンバーが付けられます。

ちなみに、レンタルできる車種には以下の種類があります。

■レンタルできるマイクロバス

  • トヨタ/コースター
  • 日野/リエッセⅡ
  • 日産/シビリアン
  • 三菱ふそう/ローザ

 

中古車の購入とレンタルの判断基準

マイクロバスを頻繁に利用する場合、中古車を購入するのとレンタルするのでは、どちらがお得なのでしょうか?

マイクロバスをレンタルする場合は1日平均35,000円程度で、夏休みなどのハイシーズンは50,000円近くになることも。

さらには、返却時のガソリン代や車両保険代なども加わります。

マイクロバスの中古車両は平均200万円から300万円程度なので、レンタル期間が1か月など長くなるようなら、中古車両を買ったほうが良い場合も。

■マイクロバスのレンタル・中古車両価格

レンタル
1日3万5千円から5万円程度
中古車両
1台200万円から300万円程度

日本ではマイクロバスが特別に扱われていますが、その理由をご存知でしょうか?法令でレンタカー業者や個人が自由に保有できる車両の上限となっている事、運転免許取得からの経験年数や年齢に条件がある特定大型車の車両範囲に入らない、税金や高速道路の料金区分などが関係しているからです。

 

マイクロバスの基礎知識まとめ

今回はマイクロバスの基礎知識をまとめて解説しました。

マイクロバスにはさまざまな企画や車種があります。

今回の記事を参考にして、マイクロバスの利用を検討してはいかがでしょうか?

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