トラック・運送・トラックドライバー情報

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運送業許可を取得するときに必要な条件とは?

運送業を始めるには、まず運送業許可を取得しなければなりません。この許可を得るにはどのような条件があるのでしょうか。運輸支局に申請書を提出し、許可を得るために必要な条件などについて解説しましょう。

運送業許可とは?

貨物自動車運送事業法では、運送業のことを「貨物自動車運送事業」と呼びます。この貨物自動車運送事業は、荷主や車両の違いによって、一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業という3種類に分かれています。

この中で一般的な運送業にあたるのは「一般貨物自動車運送事業」です。一般貨物自動車運送事業は普通トラックを使用して、不特定多数の法人や個人から依頼を受け、有償で貨物を輸送する運送業のことをいいます。
一方、あらかじめ決まった特定単数の者からのみ依頼されて輸送を行う場合は特定貨物自動車運送となります。
貨物軽自動車運送事業は、軽自動車を使用して有償で輸送を行う運送業のことです。

そして運送業許可とは、一般貨物自動車運送事業を始めるために、国土交通大臣または地方運輸局長から受ける許可のことです。国に認められた運送事業者となるには、営業所の所在地を管轄する運輸支局に申請書を提出し、国土交通省または地方運輸局で審査を受け、許可されなければなりません。

運送業許可取得にかかる時間の目安

運輸支局に申請書を提出して許可を取得するには、一般貨物自動車運送事業で3ヶ月~4ヶ月、特定貨物自動車運送事業で1ヶ月~2ヶ月ほどかかります。
一般貨物自動車運送事業の中でも特別積合せ貨物運送を行う場合は4ヶ月から5ヶ月となっています。また、書類に不備があった場合などは延びる可能性があります。
貨物軽自動車運送事業については、届け出のみで完了します。

運送業許可を取得するのに必要な条件

一般貨物自動車運送業の許可に関する審査では、施設や運行管理体制、資金計画などの項目ごとに厳正なチェックが行われます。どのような条件があるかについては「適合基準」が公示されています。以下はその要旨です。

営業所

営業所は「建物について1年以上の使用権原を有するもの」「規模が適切であること」などが示されています。

事業用自動車の車両数

営業所ごとに配置する事業用自動車の数は、種別ごとに「5両以上であること」とされています。

自動車車庫

「原則として、営業所に併設するものであること」、また「車両と自動車車庫の境界及び車両相互間の間隔が50センチメートル以上確保されていること」など、細かい条件が示されています。

休憩・睡眠施設

「乗務員に睡眠を与える必要がある場合には、少なくとも同時睡眠者1人当たり2.5㎡以上の広さを有すること」などが示されています。

管理体制

事業の適正な運営を確保するための基準が設けられています。とくに「運行管理者」「整備管理者」「危険物取扱者等の有資格者」を確保することは重要です。
運行管理者は国土交通大臣指定試験機関の行う運行管理者試験に合格した者がなることができます。また、整備管理者は3級以上の自動車整備士の資格取得者で、自動車の点検もしくは整備または整備の管理に関して2年以上の実務の経験を有し、地方運輸局長が行う整備管理者選任前研修を修了した者がなることができます。

資金計画

資金計画も厳しくチェックされます。自己資金は人件費、燃料油脂費および修繕費、車両費、建物費、土地費、器具・工具・什器・備品等、保険料、各種税、その他の各費目を設けて算定した所要資金以上の額であることが必要です。また、所要資金の見積りが適切なものであり、調達について十分な裏付けがなくてはなりません。

法令遵守

申請者また会社役員は、貨物自動車運送事業の遂行に必要な法令知識を有し、その法令を遵守しなければなりません。また、申請者は貨物自動車運送事業法、道路運送法違反により、申請日前3ヶ月(悪質な違反については6ヶ月)、または申請日以降に、自動車その他輸送施設の使用停止以上の処分または使用制限(禁止)の処分を受けた者ではないことも条件です。その旨の宣誓書の提出も求められます。

損害賠償能力

「自動車損害賠償責任保険または自動車損害賠償責任共済に加入する計画があること」「一般自動車損害保険(任意保険)の締結等十分な損害賠償能力を有するものであること」とされています。なお、審査によって許可が下りた場合は、申請者は許可日から1年以内に事業を開始しなければなりません。

運輸業許可を取得するには、こうしたさまざまな条件をクリアする必要があります。スムーズに事業を開始できるよう十分な準備をして臨みましょう。