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トラック・運送・トラックドライバー情報

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不正改造車の事例とその危険性について

更新日:2023/05/25

トラックのカスタムは、どこを変えてはいけないのかを正しく知った上で行わなければなりません。また、不正改造の危険性についても十分に認識しておくべきでしょう。今回は不正改造車の事例とその危険性について解説します。

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不正改造車とは

不正改造車とは国土交通省令である「道路運送車両の保安基準」に適合しない改装を施した自動車のことです。保安基準に適合しない車は公道を走行することが許されず、不正改造車は取り締まりの対象となっており、不正改造は犯罪として罰せられます。また、車検においても保安基準に照らして審査を実施することが定められています。

不正改造車の危険性

暴走族などが行う故意の改造をした車だけが不正改造車というわけではありません。軽い気持ちで車のパーツの交換や取り外しを行い、意図せず不正改造になってしまうケースも多くあります。ここではとくにトラックで気をつけたい、不正改造につながってしまう行為とその危険性についてご紹介します。

リヤバンパーの改造

保安基準第18条の2には「貨物の輸送の用に供する普通自動車の後面には突入防止装置を備えなければならない」とあります。突入防止装置=リヤバンパーを取り外すこと、切断することは不正改造になります。トラックの場合、追突されたときに後ろの車が下に潜り込んでしまうことがとくに危険視されており、正規の取り付け位置より高く変更することも許されません。

前面ガラスへの装飾板の取り付け

法令では「前面ガラス等に装飾板を装着した状態での可視光線透過率70%未満のものは不可」とされています。運転者の視界が良好に保たれていなければ安全な運転が困難となります。また、ほかの車から運転者の表情が見えることも重要です。トラックのフロントガラスは大きいので、路面からの光の反射などを防ぐつもりでガラスの下側をアクリル製の装飾板などで覆っている方がいますが、この装飾板も可視光線透過率70%未満のものは装着不可です。着色フィルムを貼っている方、指定以外のステッカーやシールを貼っている方も要注意です。また、運転者席より後方の部分を除く側面ガラスも可視光線透過率70%未満のフィルムを貼ることはできません。

スピードリミッターの解除

車両総重量8t以上または最大積載量が5t以上の「大型貨物自動車」は、時速90km以上出せない速度抑制装置の取り付けが義務付けられています。高速道路における大型トラックによる速度違反での衝突事故は深刻な大事故につながる危険性があるため、このリミッターを取り外すことは許されません。道路運送車両の保安基準第8条には「速度抑制装置を装着していることを示す黄色のステッカーが車室内の運転者の見やすい位置および車両の後面に貼付されていること」という規定も明記されています。

ライトの灯光の色の変更

ライトの色も保安基準で細かく決められています。番号灯、後退灯は白色であること、尾灯、制動灯、後部反射器は赤色であること、方向指示器は橙色であり、点滅回数が毎分60回以上120回以下であることと決められています。車幅灯は白色であることが基本ですが、「方向指示器、非常点滅表示灯または側方灯と一体または兼用のものおよび二輪車用のもの等については、橙色でもよい」など、条件による例外もあります。これらの色がバラバラではほかの車などが誤認をする危険性があるため、正しい色のライトを使用してください。

不正改造をした場合の罰則

保安基準に適合しなくなる不正改造行為を行うと6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。また、地方運輸局長は不正改造車の使用者に対して保安基準に適合させるために必要な整備を行うことを命ずることができ、この整備命令に対する違反および現車提示違反については50万円以下の罰金が課せられます。ほかに道路交通法では整備不良車両の運転禁止に関する条項があり、これに違反すると3ヶ月以下の懲役または5万円以下の罰金が課せられます。

トラックを自分の扱いやすいように、あるいは自分好みにカスタムすることは悪いことではありません。ただし、そのときには不正改造にならないよう十分に気をつける必要があります。気づかないうちに法を犯しているようなことにならないよう、正しい知識を身につけておきましょう。

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