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トラック・運送・トラックドライバー情報

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トラックのオーバーヒート対策と防止方法

更新日:2023/07/28

トラックの故障の中でも、オーバーヒートは深刻なトラブルになります。

軽度のオーバーヒートの修理にはそれほど高額な費用はかかりませんが、以前から異変に気づいていたにもかかわらず、放置して悪化させると高額な修理費が請求されることがあります。オーバーヒートは、定期的な点検を通じて注意を払っていれば、高い確率で防ぐことができます。状況が深刻になる直前に気づくと、トラックを停止させて簡単な手続きを行うだけで済みます。

以下では、トラックのオーバーヒート対策と予防方法を紹介します。

 

トラックのオーバーヒートとは?

トラックのエンジン本体が、熱くなりすぎた状態がオーバーヒートです。

トラックはエンジン内部で、空気と燃料の混合気を爆発させ動力を作り出しています。そのため、爆発が起きているエンジン内部は高温になり冷却しなければ使い続けられません。オーバーヒートを防止するため、トラックにはラジエーターと呼ばれる冷却装置が設置されています。

ラジエーターの設置目的は、冷却水を循環させエンジンから不要な熱を奪うことです。そのためラジエーターに何か問題が発生すると、冷却がスムーズに行われずにオーバーヒートします。オーバーヒートの対処や防止策は、トラックドライバーなら知っておく必要があります。

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トラックのオーバーヒートの前兆

トラックはオーバーヒートする直前に、さまざまな前兆を示すことがあります。

水温計の異常

水温計の振れ方が異常な場合があります。オーバーヒートの前兆として、特に水温計の問題が目立ちます。

水温計はスピードメーターの近くに位置しているため、手間をかけずに確認できます。エンジンを始動してしばらくすると、水温計の針は通常「C」と「H」の間に位置します。しかし、オーバーヒートが発生すると、針が「H」に近づいていきます。水温計の針を注意深く観察することで、オーバーヒートの前兆を察知することができます。

エンジンを始動した後、通常よりも早く水温計の針が動き始める場合や、エンジンをかけても水温計の針が動かない場合、これはオーバーヒートの前兆である可能性があります。

アイドリングの際、エンジン回転数が安定しない

トラックが不調になると、アイドリング状態でエンジンの回転数が安定しなくなることがあります。

迅速に適切な対処を行うためには、適当な停車場所を探し、必要な処置を行うべきです。通常聞かれるトラックの音とは違った際は注意が必要です。エンジンから異音が聞こえる場合、何らかの故障が発生している可能性があります。適切な処置を行うために、トラックを速やかに停車させましょう。

エンジンから異臭や白煙が発生する

ボンネットから異臭や白煙が出た場合は、すでに危険な状態です。

オーバーヒートは、ひどく悪化しています。そのままにしておくと、車両火災が起こるでしょう。車両火災を起こせばトラックはもちろん、人命にも関わります。ほかの人まで危険にさらすので、一刻も早く処置が必要です。

 

トラックのオーバーヒートの対策方法

ここでは、オーバーヒートの対策方法を解説します。

安全な場所にトラックを停車する

まずは安全に停車できる場所を探しましょう。

トラックを停車した後に、必要な処置を行います。パーキングや道の駅など、広々とした駐車場が最適な選択肢です。駐車場が見つからない場合は、事故の危険性が最小限となるような広い路肩に停車しましょう。また、オーバーヒートが発生したからといって、運転中に慌ててしまうと交通事故の危険性が高まります。冷静な行動が何よりも重要です。

ロードサービスへの連絡

オーバーヒートは、エンジンに大きなダメージを与えてしまう重大な問題です。

オーバーヒートが改善したからといって、自己判断で出発することは危険です。一時的な応急処置が終わり次第、ロードサービスや会社の整備担当者に連絡をいれましょう。オーバーヒートは重大な故障ですので、プロの指示に従うこと重要です。

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トラックのオーバーヒートの防止策

ここからは、トラックのオーバーヒート防止策を紹介していきます。

冷却ファンの正常な動作の確認

冷却ファンがトラブルなどで正常に作動していない場合、冷却水の冷却が十分に行われません。

また、トラックが停止していると風が十分に流れず、冷却ファンが正常に動作していないとオーバーヒートが発生する可能性があります。冷却ファンの動作不良はオーバーヒートに直結しますので、点検時には注意深く確認しましょう。

水温計の針の位置の確認

水温計の針の動きを、日頃からよくチェックしましょう。

日常的に水温計の針の動きを注意深くチェックすることは、多くのオーバーヒートを防止するために重要です。速度確認と併せて、定期的に水温計の針をチェックする習慣を身につけましょう。

リザーバータンク内の冷却液の容量の確認

冷却水の量は日々の点検でも見逃されがちですが、適切な量が保たれているかを注意深く確認しましょう。

点検時に冷却水の減少が見られた場合は、必要な量まで補充してください。

ラジエーターホースの漏れの確認

冷却水の減少が頻繁に起こる場合、ラジエーターホースの劣化による漏れが発生している可能性が高いです。

ラジエーターホースは消耗品であり、冷却水が何度も通過することで劣化が進みます。点検の結果、漏れが見つかった場合は修理ではなく「交換」を検討しましょう。経年劣化による漏れは修理しても別の箇所が壊れる可能性がありますので、初めに交換する方が結果的に経済的です。

 

まとめ

オーバーヒートは軽視できない問題です。

ただし、それだけでなくトラックを廃車に追い込んだり、車両火災を引き起こす可能性もあります。深刻なオーバーヒートが発生する前に、トラックはいくつかの前兆を示す場合があります。これらの前兆にすぐに対処する必要があります。今回ご紹介した対処法や予防策を活用して、最悪の事態を避けるようにしてください。

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