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トラック・運送・トラックドライバー情報

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事例から学ぶトラック事故の原因と防止策

乗用車に比べ、トラックの事故は比較的甚大なものになる傾向があり、多数のけが人や死者が出てしまうことがあります。では何が原因で事故が起こってしまうのでしょうか。ここではトラック事故の事例をお伝えし、事故が起きてしまう原因と対策について考えていきたいと思います。

運行管理が原因の事故の事例

運行管理が原因の事故の事例を通して、事故が起きてしまう原因と対策について考えます。

実際の事故の事例

ドライバーが寝坊してしまい、本来の時間より1時間遅れでトラックを出発させました。高速道路で遅れを取り戻そうと、法定速度を40kmも上回る時速120kmで追い越し車線を走行していました。パーキングエリアから本線に車線変更してくるマイクロバスがあり、走行車線を時速80kmで走っていた大型トラックがマイクロバスを避けようと追い越し車線を走行するトラックの前へ割り込んできたため、衝突を回避しようとドライバーが走行車線へ進路変更したところ、合流してきたマイクロバスに後ろから追突しました。この事故によりマイクロバスは横転、死者1名、重軽傷者13名という大事故になってしまいました。

事故の原因

直接的な原因はトラックドライバーによるスピードの出しすぎ、運転操作の誤りによるものですが、その後の調査で管理者(企業側)に重大な過失があることがわかりました。まず、寝坊の原因は日ごろからの無理な運行計画(長い拘束時間、休憩の少なさ、過酷な連続運転)にあり、ドライバーが過労状態であったこと。次に、運行の遅れなどについてドライバーに適切な指示を出していなかったこと。速度違反などの法令遵守についての指導をしていなかったことなどが挙げられます。無理のない安全な運行計画、徹底した法令遵守をしていれば防げた可能性が高いといえる事故の事例です。

運転者の技術不足が原因の事故の事例

運転者の技術不足が原因の事故の事例を通して、事故が起きてしまう原因と対策について考えます。

実際の事故の事例

約13km続く長い下り坂の一般道をトレーラーで走行中、ブレーキを使いすぎてしまい、フェード現象が発生してブレーキが効かなくなってしまいました。結果前方を走行していた乗用車に追突したうえ、自車も横転して積み荷の鉄板が落下し、その鉄板が対向車線を走行していた車両に衝突。計6名が負傷する大事故になってしまいました。

事故の原因

直接的な原因はブレーキが効かなくなってしまったことですが、ドライバーはトレーラーの運転歴が9か月と短く、本来エンジンブレーキを使わなければならないギアの変速を不適切に行ってしまったことから、ブレーキを多用してしまったのが原因です。また運行管理側にも問題があり、トレーラー運転の教育不足、運行指示や経路が徹底されていなかったことなどが指摘されました。誰でも最初は初心者ですが、初心者だから許せる事故というのはありません。経験が浅いドライバーであっても安全に運行できる仕組みと教育体制を徹底することが大切といえます。

運転者の安全に対する意識不足が原因の事故の事例

運転者の安全に対する意識不足が原因の事故の事例を通して、事故が起きてしまう原因と対策について考えます。

実際の事故の事例

運転歴9年のベテランドライバーがトレーラーを運転中に交差点に差しかかろうとしていました。そのとき、対向車線から右折しようとしている車がいたため、クラクションを鳴らして右折しないように注意を促しましたが、車はそのままゆっくり右折。慌てたトレーラーのドライバーは左へハンドルを切り、何とか右折車との接触は回避しましたが、急ハンドルで体制を崩したトレーラーはそのまま電柱へ激突してしまいました。車両は大破しましたが、ドライバーは無事でした。

事故の原因

この場合、直進車がいるにもかかわらず右折しようとした車にも責任がありますが、トレーラーのドライバーにも重大な過失があります。右折しようとしていた車を確認し危険を認識していたにもかかわらず、減速などの措置をとらずにクラクションだけでそのまま直進しようとしたことが事故原因のひとつといえるでしょう。このドライバーは普段からクラクションを鳴らして通行しており、「クラクションを鳴らせば相手は止まるだろう」という考えが定着していたということです。

慣れはとても怖いもので、ベテランほど安全対策を疎かにしてしまう傾向があります。「かもしれない運転」を徹底し、常に初心に戻って運転することが大切といえるでしょう。

このように交通事故はドライバーの運転や判断ミスによって起こるものですが、そういったことが起きないように対策をとることは管理者の義務です。各自が安全に対する意識を高く持ち、事故を未然に防ぐようにしましょう。